赤ちゃんの発語はいつから?クーイング・喃語から初語までの目安と健診で聞かれること
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赤ちゃんの発語はいつから?
意味のあることば(初語)が出始めるのは1歳前後で、その時期には大きな幅があります。こども家庭庁の令和5年乳幼児身体発育調査では、一語以上の言葉を話すと回答した割合は、生後11か月台で21.3%、1歳1か月台で51.3%、1歳6か月台で91.1%でした。同じ調査は、平成22年の調査と比べて、特に1歳前後で一語以上話すと答えた割合が低くなっていると報告しています。
この調査で「言葉を話す」としたのは、実際のものをさして発音される単語がある場合です。国立成育医療研究センターが掲載する「改訂版乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」でも、「アア」「ダダ」のような喃語は意味のあることば(有意語)に数えません。
| 月齢 | 一語以上話すと答えた割合(令和5年) |
|---|---|
| 生後10か月台 | 10.4% |
| 生後11か月台 | 21.3% |
| 1歳0か月台 | 36.5% |
| 1歳1か月台 | 51.3% |
| 1歳2か月台 | 61.7% |
| 1歳3か月台 | 69.6% |
| 1歳4か月台 | 80.6% |
| 1歳5か月台 | 86.9% |
| 1歳6か月台 | 91.1% |
| 1歳9か月台 | 97.1% |
クーイングと喃語はいつから始まる?
身体診察マニュアルの発達の目安では、「アー」「ウー」という声(クーイング)は生後2か月までに、「パ」「ダ」「マ」などの音は生後8か月までに、9割以上の赤ちゃんが出すようになります。この目安は、デンバー発達判定法で各項目を90%以上の子どもができるようになった月齢をもとに作られています。同じ表では、喃語を話すのが生後10か月、「ダ」「ガ」「バ」などの音を3つ以上つなげるのが生後11か月です。
同じマニュアルによると、生後4か月ごろにはクーイングが盛んになり、声を出してやりとりすることが多くなります。9〜10か月児健診(法律で定められた健診ではなく、7割以上の自治体で実施)では、医師が「まんまん」「ばーばー」「ぱぱぱぱ」などの喃語が聞き取れるかを確かめます。母子健康手帳の6〜7か月ごろの「保護者の記録」には、「家族といっしょにいるとき、話しかけるような声を出しますか」という質問があります。
1歳ではどれくらい話す?
1歳になったばかりのころは、まだことばを話さない赤ちゃんのほうが多いです。令和5年の調査で一語以上話すと答えた割合は1歳0か月台で36.5%、半数を超えたのは1歳1か月台でした。日本言語聴覚士協会のガイドにも、意味のあることばが出てくる時期には大きな幅があると書かれています。
母子健康手帳の1歳ごろの記録で、ことばに関する質問は理解と身ぶりについてのものです。「大人の言う簡単なことば(おいで、ちょうだいなど)がわかりますか」「バイバイ、コンニチハなどの身振りをしますか」「部屋の離れたところにあるおもちゃを指さすと、その方向をみますか」が並びます。
1歳6か月児健診ではことばについて何を聞かれる?
1歳6か月児健診では、意味のあることばをいくつ話すか、名前を呼ぶと振り向くかといった、ことばと聞こえについて聞かれます。母子健康手帳の1歳6か月ごろの記録には、意味のあることばをいくつか話すか、うしろから名前を呼んだときに振り向くかを尋ねる質問があります。健診までに記入しておくよう書かれていて、気になることがあれば医師や保健師などに相談するようにとも添えられています。
日本言語聴覚士協会のガイドによると、1歳6か月児健診は母子保健法にもとづく健診で、調べる項目に「言語障害の有無」が含まれます。事前に郵送される問診票の内容は自治体ごとに異なり、「現在どんなことばが出ていますか」「となりの部屋で名前を呼ぶとすぐ答えますか」「『◯◯をもって来て』などのことばの指示に応じられますか」といった質問が例に挙がっています。
医師向けの身体診察マニュアルでは、意味のあることばを3語以上話せば正常で、1歳6か月児の90%以上が3語以上話します。2語以下でも、ことばの理解や人とのやりとりがよく育っていれば、3歳までにことばが伸びることが多いといいます。そのため、2歳でもう一度ことばの発達を確かめるよう勧めています。理解にも心配がある場合は、聞こえにも注意しながら経過をみて、遅れが続けば療育機関や医療機関を紹介するという手順です。
日本言語聴覚士協会のガイドは、1歳6か月の時点でことばが遅くても、個人差の範囲なのかをその場で判断するのはとてもむずかしいと書いています。健診後のフォローには保健師の電話や心理職との面談などがあり、自治体によっては言語聴覚士による「ことばの相談」も用意されています。
ことばの育ちを支えるために家でできることは?
長野県のことばの資料は、ことばを言わせようとするより、楽しい雰囲気でいっしょに遊びながら話しかけることを大事にするよう勧めています。小さく生まれた赤ちゃんとその家族のために県が作った「ながのリトルベビーハンドブック」の資料ですが、日常の工夫として次のことを挙げています。
- 抱っこや授乳のときに、目をしっかり見て語りかける
- 膝の上で絵本をいっしょに見ながら指さしをして、「わんわんだね」「ブーブーだね」と話しかける
- テレビやビデオ、スマートフォンを見せすぎない(特に2歳までは控える)
- 必死になりすぎず、ことばの訂正や言い直しを無理にしない
- わかりやすく、短く、正しい発音で話し、指さしやジェスチャーも使う
母子健康手帳の2歳ごろの記録にも、「テレビやスマートフォンなどを長時間見せないようにしていますか」という質問があります。
聞こえの検査はいつ受ける?
赤ちゃんの聞こえは、生まれてすぐに産科などで受ける新生児聴覚検査で最初に確かめます。こども家庭庁の令和6年度の調査では、受検者数を集計している1,728市区町村で、出生児の96.3%がこの検査を受けていました。初回検査はおおむね生後3日以内に行い、リファー(要再検査)だった赤ちゃんはおおむね生後1週間以内に確認検査を受けます。母子健康手帳の「検査の記録」には、結果を左右それぞれ「パス」か「リファー」で記入する欄があります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、検査で「要精査」と言われたら、すみやかに精密聴力検査機関へ紹介してもらうことが大切です。聴く練習は、早く始めたほうがよいからです。
検査でパスしても、新生児期のあとに難聴が生じることがあります。同学会の平成21年度の全国調査では、両側難聴と診断された子どもの3%が新生児聴覚スクリーニングでパスしていました。日本言語聴覚士協会のガイドも、新生児聴覚検査のあとは1歳6か月児健診、3歳児健診、就学まで、聞こえの確認を続ける必要があると書いています。
母子健康手帳の保護者の記録には、聞こえに関する質問が月齢ごとにあります。1か月ごろは「大きな音にビクッと手足を伸ばしたり、泣き出すことがありますか」、3〜4か月ごろは「見えない方向から声をかけてみると、そちらの方を見ようとしますか」、9〜10か月ごろは「そっと近づいて、ささやき声で呼びかけると振り向きますか」です。
かかりつけの小児科に相談したほうがいいのは?
次のようなときは、かかりつけの小児科に相談してください。聞こえが気になるときは耳鼻咽喉科も相談先になります。
- 新生児聴覚検査で「要精査」と言われた(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、すみやかに精密聴力検査機関を紹介してもらうことが大切だとしています)
- あやしても声を出さない(3〜4か月児健診で医師が確かめる項目の一つです)
- 9〜10か月ごろ、呼びかけに応じない、喃語が出ない、声のまねをしない(身体診察マニュアルは、聞こえや発達を詳しく確かめるきっかけにしています)
- 聞き返しが多い、ことばが遅いと感じる(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、ことばの遅れがきっかけで難聴が見つかることがあるとして、耳鼻咽喉科の受診を勧めています)
- 1歳6か月児健診でことばの経過をみることになり、2歳になった(身体診察マニュアルは、2歳でもう一度ことばの発達を確かめるよう勧めています)
- 小さく生まれ、修正年齢1歳6か月〜2歳で意味のあることばがない(長野県のリトルベビーハンドブックが、医師や保健師に相談する目安にしています)
公的な情報
執筆:MyBaby編集部. 情報源の選び方と確認のしかた(英語).
MyBabyは医療機器ではなく、医学的な助言、診断、治療を行うものではありません。赤ちゃんの健康について気になることがあるときは、必ずかかりつけの小児科医や助産師に相談してください。



